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常例によって一年に一回(春秋二回の神社もある)奉仕される祭。
神社の「大祭」中、最も重要なもので例大祭ともいう。期日は各神社別の由緒慣例に基づいており、一様では
ないが、祭神に縁故ある日とか、鎮座に関係ある日とかが通例。従って、理由なき例祭日の変更は許されないの
が原則である。
神社本庁所属の神社にあっては、例祭に献幣使が参向し、本庁幣を奉奠する。神社にとって一番大切な
祭りが「例祭」である。
「中村八幡宮」例祭日 毎年8月15日 午前11時 斎行
《神輿》祭の華とも言われる神輿は、神靈が移乗されて鎮座ます御座所である。
年に一度、神の本居(神社)から由縁の地(氏子区域)を巡り、御靈威をくまなく、更に垂れ給う、これが
御巡幸、神輿渡御であり、所を定めてお旅所の祭典が行われることも多い。神輿の形体も、その担ぎ方も
各地で様々で、白丁、烏帽子姿に衣を正し、静々と運ばれることもあるが、多くはモメモメ、サセサセと
囃し立てられ、担ぎ手達は声を嗄らし、気を合わせ担ぎ回る。神輿に神靈が乗り移った時、その神秘は人々
の心に働きかけ、神輿自体が生きもののように奮い立つ、これが神輿振りである。
中村八幡宮「例祭」には、各町内神輿(およそ20基)が氏子区域を渡御する。但し、これは隔年に行われる
大祭の年のみで、陰祭(かげまつり)の年には行わない町内もある。「陰祭」とは、大祭に対する小祭の事で、
賑やかな祭を毎年行うには、経費がかかるので、江戸時代にこの制度がとられたという。陽陰の祭の義で、
又「裏まつり」ともいう。 |
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神社本庁では、所属の神社の「例祭」の際に、全国神社の関係者を代表して統理(神社本庁の代表者)より
幣帛(へいはく)を奉る規程を設けている。
「幣帛」とは、「幣」は神・天子・賓客に贈る立派な礼物、「帛」は贈答に用いる薄絹の意である。わが国では普通、
神に献るものを幣帛と言い、幣帛の略に「幣」の字を用いる場合が多い。幣帛は広義では、すべて神に献る礼物を意味
するが、狭義では、天子・国家、又は地方官から神に奉る礼物をいう。
薄絹に代えて金銭を奉る場合には「幣帛料」と言い、神社本庁から、幣帛又は幣帛料を奉る為に参向する者を
「献幣使」と言う。 |
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古来我が国では歳末に煤払いを行って、家屋内を払い清め、歳首には必ず産土神社に詣でて神符を拝戴し、
神宮大麻と共に神棚に奉斎して当年の安泰を祈請するのが習わしである。
古い神符守札は、今日では、神社境内の適当な場所で焼納するのが通例で、多く年末か或いは小正月(正月15日)の
どんど焼の際に行われる。
年内の守護を奉謝し、浄火を以て、お焚上をするのである。
「中村八幡宮」古神札焚上式 毎年12月31日 午後4時30分 斎行 |
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我が国上代から行われている祓式で、大祓の大とは公全体を祓うという意味で、国中の罪穢を祓うことを「大祓」という。
一般の神社では、私たちが知らず知らずのうちに犯した罪や穢れを祓い清め、清浄な本来の姿に戻す儀式として
六月末日と大晦日に「大祓式」を執り行う。特に六月の大祓は「夏越の祓え」(なごしのはらえ)といわれ、半年間の
自己の不浄を紙で作った人形に祓い込め水に流す(川に流す場合が多いが、最近では焼納する場合もある)。
又「茅の輪」(ちのわ)といって茅で作った大きな輪を境内に設け、それをくぐることでお祓いする行事を行っている
神社も多い。この祓により、身心を清めて神の御心に叶う、清く明るい人間生活を続けようと言う事が、美しい国土の
うちに培われた日本人の伝統信仰であり、「大祓」の意義である。
<茅の輪>罪穢、疫気を祓う祭具。茅、わらなどを束ねて輪とし、神前に立ててこれをくぐり祓えを行う。
古書には、輪の中には左足から入り、右足から出る事を三回繰り返し、
「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と三回唱える、又は「蘇民将来」(そみんしょうらい)と繰り
返して唱えるなどとある。
夏越の大祓式 毎年6月最終日曜日 午後4時斎行 年越の大祓式 毎年12月31日 午後4時斎行 |
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年越祭とも言う。12月31日に各神社で行われる祭。
宮中ではもと年越の神事と称して賢所で行われたのを、明治以後、除夜祭と改め、民間では年籠りと称して歳神を
迎えるために厳重な物忌をして終夜起きあかすのが古い形であった。主要な家財道具を休め、それらに注連飾りをして
鏡餅を供える。
この夜の食事はオセチなどと称し、特殊な食物をとるのが全国的で、年越しそばもその一種である。
《物忌》(ものいみ)神事に奉仕する者が「身を清め心に慎む」ことを言う。祭時には、日常の穢悪を避けて
清浄な状態に身を置かんが為に行った。
「中村八幡宮」除夜祭 毎年12月31日 午後10時 斎行 |
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元旦に際し、新しい年(歳)を寿ぐ祭。
「中村八幡宮」歳旦祭 毎年1月1日 午前11時 斎行
<歳神迎えと初詣>(としがみむかえとはつもうで)正月は、おこもりをして「歳神さま」を迎える大切な時で
あった。
「歳神を迎える」という家庭の祭りであった正月の行事は、一部では若干形を変えて現在も残っているが、今のように
大晦日から待機して、大半の人が歳神さまをお迎えする行事に先行して神社にお詣りするようになったのは、歳神さま
の性格が曖昧になった、割に新しい時代からの傾向である。
「新しい歳神さま」は、元旦未明に降りられるとされている。又、初詣に際しては、まず氏神さまにお詣りし、ついで
各々の信仰する神社に参拝することをお勧めしたい。 |
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月の始め、一日の朝に月毎の報賽のために行う祭。
「中村八幡宮」朔旦祭 毎月1日 午前11時 斎行
<おついたち詣り>月の始の一日のことを朔日という(旦は日の出、朝の意)。神祭りには欠かせない大切な日である。
家の神棚をまつり、先祖様を拝み、鎮守の社に詣でて、まめで達者で幸せな家庭生活の平安を祈る。昔から、年の始に初詣を
行い、月の始に朔日詣をして、自らの生活を立てる鑑にしてきた。つまり先祖様や氏神様と共に生活が行われてきたという
ことである。 |
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大東亜戦争をはじめとして戦死、戦病死された氏子の英霊を慰め、業績を顕彰し、追慕する祭。
毎年8月15日「例祭」後 午後0時斎行
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神社では、お祭を重い順から大祭、中祭、小祭の三つの種類に分類している。「大祭」は、例祭、式年祭、遷座祭、
鎮座祭、祈年祭、新嘗祭が主なもので、これらは神社のお祭の本質に関わるものといえる。
次に「中祭」は、全国の神社が共通して行う皇室や日本国の繁栄を祈願するお祭で、歳旦祭、紀元祭、天長祭等が
これである。
そしてその他の祭は「小祭」として行われ、除夜祭等がこれである。
以上、祭祀規程に定められている神社祭祀以外の祭祀は、諸祭(又は雑祭)という。
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「大祓は、「人形(ひとがた)」と呼ばれる紙で自分の身体を撫で息を吹き
かけて、自身の罪や穢を移して半年間の罪穢を祓う神事です。
當宮では、夏越と年越の年二回「大祓式」を行っています。
夏越の大祓では、古来より邪気を祓い除ける力があるといわれる茅で
造った茅の輪(ちのわ)をくぐり、半年間の罪穢を祓い無病息災を祈ります。
毎年6月最終日曜日 午後4時斎行
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「年越の大祓(としこしのおほはらへ)」毎年12月31日 午後4時斎行
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